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僕は忘れない、あの日のことを

140字では伝えられない。

人間の大きさ 自然の大きさ(長崎旅行記:3日目 池島)

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三日目は朝クソ早くに起きて池島へ。池島は昭和27年から平成13年まで石炭が掘られていた、軍艦島と似たような感じの炭鉱島で、周囲4kmの島に最盛期は8000人近くが住んでいたんだとか。今の人口は150人くらい。そう、軍艦島と違いまだ人が住んでいます。さらに、つい最近(といっても15年前ですけど)まで稼動していたため、ガイドしていただけるのは実際に島に住んでいた方で、話がめちゃくちゃ面白いんですよ。絶対に行ってくれ。

長崎市から行く場合、海沿いの国道202号線をずっと北上していくのですが、これがまた最高のルートでしたね。確かに遠いんだけどあまり気になりませんでした。四日間、ずっと公共交通機関を使ってきたのですが、ここは車やバイクや自転車で来るべきところですよ。最高。特に夕陽が丘そとめという道の駅が途中にあるのですが、これ画像検索してもわかる最高さです。バス移動をこれほど恨んだことはない。というかさっきから最高しか言ってない。語彙がなさすぎました。

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右端に見えている島が目的地の池島。人工物があるし人が住んでるんだね~とか連れ合いの方とほのぼの話してたらあれが目的地で大爆笑でした。真ん中に見えるのは大角力(おおずも)。中央に穴が開いている。びっくり。

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大瀬戸港へ到着するも、船は一時間後(しかし次のバスに乗ると今度は間に合わないのだ!)、で最寄のコンビニは徒歩35分。田舎に来たという感じでしたね。海は綺麗でした。

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そんなこんなで船で池島へ。航路は既に最高でした。

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海からの全景はこんな感じ。

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上の写真で一番手前にある建物群。公営住宅で、今でも人が住んでいます。そういえばこの港、ちょっとした湾になっているのですが、元は大きな淡水池で、それが池島という名前の由来になっているんだとか。石炭を搭載する船を停泊させるために、その一部を海に繋げて港にしています。だからここのコミュニティバスの停留所名は「池の口」。

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上はアンテナあるし人が住んでるのだと思うのですが、下はもう腐食して欄干が崩壊しています。やっぱり崩壊と生活が共存しているのが本当にシュールというか、不思議な感じでしたね。

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港の周辺だとこれも驚き。桟橋が崩壊したそうです。誰も困らないし、そのまま放置されているんだとか。凄い光景だ。

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港の周辺をちょっと見た後は炭鉱案内。わくわく感!

ちらっと上に見えているのはインドネシア語かな? 閉山後数年間、池島炭鉱の技術を海外に伝えるため、主に東南アジアから人を招いて研修を行っており、僕たちが案内されたのはその名残。実際の炭鉱は地下650m! に広がっています。クソ広いので、炭鉱の中を電車といわゆるオートウォークみたいな自動床……マンベルト(映像は人を輸出してる光景みたいだった)で移動していたそうです。

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石炭を掘る機械。

掘る部分のサイズはもう忘れてしまったのですが、120cmくらいはあった気はします。

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長さは12m。上の奴と同じものが向こう側にもついていて、ガリガリやります。いちいちスケールが巨大で感覚がおかしくなりますね。炭鉱内を長さ12mある巨大な物体を移動させられないので、別の部分を掘るときはこれを一回全部分解していたそうです。そして運んで現地で組み立てます。全部ボルト締め。つくづく凄い世界ですね。

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あとは説明しないから、ただ良さを感じてくれ。

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ところで、池島炭鉱では6人の殉職者が出たんだそう。とても少ないらしい。「技術を輸出する」ということをやっていたのだから、これは本当なのでしょう。でも一般的に言って、6人の殉職者が出たら相当な大事件だと思います。なんというか、炭鉱というのは本当に危険で、酷い話ですがそういう意味でもスケールが大きいのだなあと思いました。池島の隣の島、松島では「炭鉱が水没した」(炭鉱島は海の下掘ってますからね)という、どれくらい被害があったのかにわかに想像がつき難いような事故があったそうです。

 

この後地上に戻って島の中を散策へ。

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上は一帯に立っている社宅の一つの屋上からです。階段を登る途中には生活もありました。

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これは小学校と中学校。多いときは1800人の子供が通っていたそうだが、今は島に子供は二人。

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第二立坑。トップの画像の建築物で、近づくととても巨大でびびります。昔はここから地下650mまで降りていたそうです。やや手前は開けた土地で、ゴルフをしていたんだとか。

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ゴルフ……?

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錆が良い。ちなみに最初に写真を撮ったあたり、上の手すりが崩落寸前でごく普通に危険。怖すぎて真下まではいけませんでした。

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八階建てのアパート。エレベータとかはない。

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かわりに裏に行くと四階部分にこんな感じで橋がかかっています。坂に建っているのですね。

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海水を真水にかえる設備。池島には淡水がなく、これがないと生活不可能だったそうです。8000人の生活用水をすべてまかなう工場とは。

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水は地上のダクトを通っていく。珍しいですよね。

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そんな感じで、ぐるぐる回って港へ戻ってきました。最後に、中央青緑の機械は石炭を船に積む機械らしい。つまり、あの機械の高さくらいまで石炭がうずたかく積まれていたのだとか。本当か。

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もっと色々写真を載せたいと思ったのですが、気力と紙幅(嘘)の関係上この辺で。なんか雑多にあったものを並べて書いただけの雑ブログ記事ですけどまあ良いでしょう。百聞は一見にしかず的なね? まあなんというか、僕もこの島をきちんと語る言葉を持ちませんし。うーん……幽玄という感じですね。4km四方の島に8000人が住んでいたのだから、この島はかつて、僕が想像するよりずっとごちゃごちゃしたコンクリートジャングルだったはず。炭鉱では人間の技術の粋を見た気がしますが、この島にはそれすら飲み込む自然の生命力がありました。

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ありがとう池島。

 

その後船で佐世保へ。ここは朝が早かったのでまたしてもごくふつうに寝てしまいました。泊まる場所をその場で決定してちょっとウロウロしました。で、ご飯をどこで食べるか散々苦しんだ挙句、一ポンドのステーキ食べました。おいしかった。(こなみ)

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