音が消える場所(熊本-天草旅行:二日目~三日目)
昨日は熊本城を見てまわったところまで。
熊本駅から、三角駅という天草諸島の入口にある九州本土の駅までは、特急A列車という観光列車に乗りました。
あ、車内の写真ほとんど撮ってないな(酷い)
車内も雰囲気が良いです。なんとですね、車内にバーがついてるんですよ! これから車運転するのでお酒は飲めませんけど。車内はずーっとジャズ「A列車で行こう」が流れていました(同行者に曲名を教えてもらいました)
それから、乗車記念に何日に乗りましたというプレートと記念撮影もしてくれました。
通る場所も素敵です。
わかるかな……。車窓から一面の海が広がります! 熊本駅からだとC席、D席が海側になりますね。ちなみに見て分かるとおりA席でした。やはり人気で取りにくいっぽい。
そこから本渡という天草の中心部まではフェリーで向かいました。
やはり海が綺麗です。
なんかカヌー?の名所っぽい。彼以外にも複数いました。楽しそう。
本渡でレンタカーを借ります。車を借りたトヨタレンタカーまで港から2kmくらい。個人的にはこれは夏だろうと余裕の徒歩圏内なのですが、港で案内を見ていたらタクシーのおじいちゃんに呼び止められ、お天道様に殺されちゃうよ!(意訳)と熱烈な営業を受け、タクシー乗りました。気温と熱意に負けた。
レンタカーを借りて、ご飯を食べたら崎津という有名な教会へ向かって出発です。ちなみに天草は寿司が良いという話をフォロワーのフォロワーに伺っていたのですが、伺った二件はどっちもいっぱいで予約のみでした。天草どんだけはやってるの寿司。
市街地を抜けて少し行くとガチ田舎という感じになりました。最高。感傷者たちの夏は田舎なんです。わかりますね?
ここは途中で車止めて見てまわりました。(人が生活している場所なので当然観光的な何かは何もないです)
なんかね、とにかく静かなんですよ。いや、虫の鳴き声とか、鳥の鳴き声とか、遠くのポンプの音とか、音はあるんですけど……人の気配が全然なかったからでしょうか。セミとかうるさいだけやんけ! と思ってましたけど、芭蕉の「しずかさや」の歌はこういうことだったのかなあと思いました。
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と感傷の末、崎津へ。
港から。教会の立地がめっちゃ良い。
そして教会です。
尖塔! これゴシック建築だ! チャレンジでやりました!!
中はなんと畳敷きでアットホームな感じでした。天草も長崎同様、厳しい禁教政策の中で信仰を守り続けた場所です。今建っている場所も、元々は踏み絵が行われていたお屋敷だったそうですよ。
手前から二件目の家は軒先に注連縄が飾ってあります。「天草は寿司」のフォロワーのフォロワー曰く、これは自分たちは隠れキリシタンではありませんよ、という主張のために正月をすぎてもつけていたそう。その風習が今でも残っているのですね。(有益な情報ばかりくれるめっちゃ有能)
まあこれ本当は猫撮ってたんですけどね。長崎の池島もそうでしたけど、人口が少なくなった町は猫の町になるっぽい。猫。猫。猫。他にも猫がたくさんいました。
教会の反対、山側には崎津諏訪神社があります。キリシタンも参詣していたんだそう。不思議ですね。ちなみに拝殿を抜けると500段くらい(数えた)の石段があり、展望所へ向かえます。死ぬほど暑かった。
しかし登ったかいがありましたね。景色が良すぎる(語彙力)
といったところで下山し、今日泊まる苓北町(天草下島の北の方です。熊本の電力の大半をまかなう発電所があるそう)の民宿へ向かいました。途中は夕日の名所がいくつかあったのですが、夏は日が長く、見所はもう少し先という感じでした。残念。でも綺麗でした。
で、めっちゃ迷った。カーナビに民宿の電話番号を入れると山中が表示されるんですよ。ダムに着く。地図会社ゼンリンを許すな。民宿の経営者は33歳のイカしたあんちゃんでめっちゃ面白かったです。同行者は年齢が近いこともあって意気投合したらしく、話し込んでたら別の宿泊者に共同経営者ですかと訊かれたらしい。めっちゃウケるな。
泊まったところはこんな感じです。蝉と蛙の鳴き声が響き渡っていた。
といったところで二日目は終了です。ご飯おいしかった。
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北の方を通って帰る予定だったのですが、複数の天草民(本渡のタクシーの運転手と民宿のあんちゃん)の「牛深はいいぞ」トークを受け、来た道を戻って天草下島南端の牛深へ。途中に昨日寄る時間のなかった、もう一つの有名な教会である大江教会へ。
こちらは小高い丘の上にある教会で、やはりロケーションは最高でした。(天草最高じゃない景色ない説もある)
中に平和のための祈り(調べたらフランシスコの平和の祈りというみたいだ)というのが掲載してあって、そこの『慰められることよりも慰めることが、理解されることよりも理解することが、愛されることよりも、愛することができるようにさせて下さい。』ということころで感じ入ってました。
人を愛したい
— エルロイ&ブルー (@ellroyandblue) 2017年7月16日
こんなことtweetしてたからですかね。
ふもとにはロザリオ館という資料館があります。キリスト教の広がり・弾圧・島原天草の乱、そして信仰の復活と一通り学べる良い資料館でした。観音をマリア像と見立てる観音マリア像や、口伝の中で意味不明の呪文と化した、元はヘブライ語だったオラショ(祈祷文)なんかが興味深かったです。
それから牛深の方へ。
海がヤバいくらい綺麗(語彙力:二回目)
ここで魚正という、民宿のあんちゃんがお勧めしてくれた魚屋へ行きました。おいしい。
選曲センスがザ・昭和でいいよという話を受けてきたのですが、確かに昭和でした。というかこの一帯はここに限らず昭和感があると思います。
(料理店遠景。一回はお魚屋さんで、二階で料理がいただけます)
となりのお土産やさん。雰囲気良いですね。店主の品の良いおじいさんと少しお話をしました。
牛深はまあ観光地っぽさがゼロで、ただ海と人々の生活がありました。
人の営みを見てきたのだと思っています。まあ本当は都市部で行き交う膨大な数の人々にもそれぞれの人生があるんですけどね。
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といったところで熊本市内へ戻ります。車の返却は市内で行います。
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めっちゃ混んでた。大渋滞です。天草から車で熊本に戻る橋はひとつしかないので、そこで混んじゃうのかもしれません。その辺は運転してたんですけど、同行者がLA.LA.LANDのAnother day of sunを散々リピートするのでめっちゃ不吉な選曲じゃんとか言ってました。
16時に解散予定で17時に車返却の予定だったんですが、到着は18時で当然のように間に合わなかった。この旅行スタートはともかく一回も終わりの時間に間に合ってないな。ある意味凄い。
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そんな感じで終わり。天草は静かで綺麗な場所でした。三日とも晴れて本当に良かった。長崎のようなここも行きたかった系は特になし。今回は、ぼくは満足です。
まあ今回何よりも良かったのは無事に旅行を終えたことですね。マジで運転はヤバいと思っていたので。まあ実際ヤバいところもいくつかあったと思いますが、ゼロ災で最後までいけたので。
でも次は時間を守る力を身につけたい(無理そう)